私は、推理軽喜劇（？）を見るつもりだと思っていましたが、実際には叙事詩的な悲しい純愛の大悲劇だったんですね。（違う）
構造的には、物語全体はかなり面白いと思います。私の見解では、エピソードが主線を形成する形式で構成されていると思いますが、ちょっと細かく切り取られており、リズムがやや緩慢です。もし長さをさらに短く編集すれば、より緊密になり、細部が不明瞭で論理的な誤りが残る余地が少なくなるはずです。
「推理」よりも、このドラマは実際には「抒情」に優れていると思います。各事件は感情の作用を明確にしようとしており、このように「Whydunit」の形式を際立たせることで、金田一耕助さん時代の金田一シリーズを思い起こさせる瞬間があります。横溝正史先生の濃厚な昭和色彩と、人心を専念的に描く点が共通しています。人心を直接指し示すため、人心に深く入り込むことができます。ただし、「抒情」は「叙事」を基盤とする必要があり、脈絡がはっきりしないと、感情の積み重ねが基盤を失いやすく、この点でドラマの処理が弱いと感じました。
このドラマは、適切な比率で表示されなかった画像のように感じます。本来、精巧な小さな美しい絵になるはずが、引き伸ばされて拡大され、逆に圧縮されたように見えます。基本的な魅力は残っていますが、やや歪んでいると感じられます。
感情の面だけで言えば、このドラマで私が最も共感したのは、ある日突然すべてが変わり、何も言えないということでした。╮(╯▽╰)╭
このドラマは実際には非常に耽美的であり、私が言う耽美とは基本的に原義を取り、ジャンル作品を指すのではなく、「美」に対する信念を指します。このドラマを一言で表現する必要があるならば、私はやはり「愛」と言うでしょう。大理寺をはじめとするこのグループの人々は愛を信じ、そのために愛することができます。愛の本質は信じることにあります。
皮肉なことに、私は実際にはほとんど信じていません。ドラマが始まったときから、私は考えていました：そんな職場は存在しない。ましてやそれが官僚組織だなんて。この社会は砂漠のようで、人々は長い間日焼けをしていると、中に水が一滴もないと信じるのが難しくなります。花を咲かせる水が一滴もないように感じます。
しかし、彼らの心の奥にはまだ井戸があります。
このドラマの強みは、キャラクター造形にあると言えるでしょう。もっと深く描写できるはずですが、キャラクターは十分に立体的で、特性が明確に区別されています。俳優たちの演技も非常に適切であり、感情が充分に表現されており、客演の出演でも明確な印象を残すことができます。
丁児のこの造型、私は白髪が最も美しいと思います。その後に青春のポニーテールが続きます。
白髪の涙のシーンは冒頭で既に見られ、一瞬で私の目を引きつけました。XD 本編ではそのようなシーンがわずかにしか登場しませんが、子供が泣く姿は本当に美しいです。私たちのこの子は本当に泣くシーンにぴったりで、眉や目がとても感情的で、非常に感動的です。
青春のポニーテールは初空将軍に少し似ていますが、このようなスタイルが本当に好きです。非常に元気があり、とてもかわいいです。